膝の痛みに対してストレッチを行うことは推奨されています。
日本人に多いとされている変形性膝関節症を例に挙げて説明致します。日本整形外科学会の変形性膝関節症ガイドラインによると「定期的な有酸素運動、筋力強化訓練および関節可動域訓練を実施し、かつこれらの継続を奨励する.」1)との報告があります。
筋肉の硬さは膝の動きを制限し、かつ関節の負担を増加します。長期的になると関節の摩耗や炎症などの痛みの原因となります。そのため適切なストレッチを実施することで、関節の動きがスムーズになり、変形や炎症の原因となる膝への負担も軽減することができます。
今回は、4つの膝の痛みが生じる箇所に合わせて、各ストレッチを紹介します。
【①:膝のお皿~太もも前】
ハムストリングスストレッチ 殿筋ストレッチ もも前ストレッチ
ハムストリングス➔もも裏ストレッチ座位
殿筋ストレッチ ➔お尻ストレッチ(片脚あぐら+膝抱え)
もも前ストレッチ➔もも前ストレッチ(側臥位or立位で椅子利用)
【②:膝~太ももの裏】
ハムストリングスストレッチ 殿筋ストレッチ 広背筋ストレッチ
ハムストリングス ➔もも裏ストレッチ
殿筋ストレッチ ➔お尻ストレッチ(片脚あぐら+膝抱え)
広背筋 ➔広背筋ストレッチ
【③:膝~太ももの外側】
ハムストリングスストレッチ 殿筋ストレッチ もも前ストレッチ 広背筋ストレッチ
ハムストリングス➔もも裏ストレッチ
殿筋ストレッチ ➔お尻ストレッチ(片脚あぐら+膝抱え)
もも前ストレッチ➔もも前ストレッチ(側臥位or立位で椅子利用)
広背筋 ➔広背筋ストレッチ
【④:膝~太ももの内側】
ハムストリングスストレッチ(内側) 殿筋ストレッチ 広背筋ストレッチ
ハムストリングス(内側)➔内側うちももストレッチ
殿筋ストレッチ ➔お尻ストレッチ(片脚あぐら+膝抱え)
広背筋 ➔広背筋ストレッチ
※もも裏ストレッチ、お尻ストレッチ、広背筋ストレッチ、もも前ストレッチの画像添付
【運動の注意点】
※ご高齢の方や体力に不安のある方、足腰などの関節に痛みがある方は痛み・違和感のない範囲での実施をおすすめします。
※ストレッチ実施時に、痛みが出た場合は、速やかに中止して下さい。
※ストレッチ実施時に、膝周りや下半身に痺れ・脱力感などの症状が強く出る場合は専門医への受診をおすすめ致します。