こんにちは!
静岡リハビリセンターの平田です!
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当施設は静岡市清水区のJR清水駅前に店舗を構える自費のリハビリ施設です。
経験豊富な理学療法士が一人ひとりの目標やお身体の状態に合わせてマンツーマンでのリハビリを実施致します。
脳梗塞、脳出血の後遺症の方だけでなく、パーキンソン病などの神経疾患の方、脊柱管狭窄症や変形性関節症などの骨・関節疾患の方、整形疾患の術後リハビリなど様々な目的にてご利用いただいており、クリニックやデイサービスの保険下リハビリと併用される方も多くいらっしゃいます。
今回は、「変形性股関節症について」を投稿させていただきます。
1.はじめに
変形性股関節症とは、加齢・遺伝、肥満、または長時間の立ち時間や思荷物の運搬動作などの負担により、股関節の機能障害や関節痛などを引き起こす慢性進行性の疾患です。X線検査による日本の変形性股関節症の有病率は人口に換算すると、120万~510万人になります。発症年齢は平均40~50歳であり、特に女性に多く見られます。(公益社団法人日本整形外科学会HP『変形性股関節症』 参照)
一般的には、明らかな原因となる疾患がなくても年齢とともに軟骨がすり減ることで発症しますが、日本では先天性股関節脱臼や先天性臼蓋形成不全などの疾患が原因で生活の中で徐々に関節の変形が進行し、発症するケースも多いです。
2.変形性股関節症の原因と分類
変形性股関節症の進行度は「病期」と言われ、「前関節症」「初期」「進行期」「末期」の4つに分けられます。
また、「ステージⅠ」「ステージⅡ」「ステージⅢ」「ステージⅣ」と呼ばれることもあります。
それぞれの病期についてご説明していきます。
前期:関節軟骨が保たれている状態です。
臼蓋形成不全など、形状の異常があったとしても関節軟骨のすり減りは見られません。
レントゲン画像上は寛骨臼と大腿骨頭の間の隙間の広さも正常に保たれていて痛みもほとんどない状態です。(この時期に受診する方は少ないです。あるいは違和感、クリック音、不安定感を感じて受診してもレントゲン画像上問題ないと判断され、経過観察になることも多い段階です。※ただし関節唇損傷が生じている場合もあります。
初期:関節軟骨が少しすり減っている状態です。
レントゲン上では関節の隙間が少しずつ狭くなります。また、レントゲン上には映りませんが、関節軟骨の凹凸が生じたり、体重のかかる部分が硬く変性したりしてきます。この段階になると個人差はありますが痛みが生じることもあります。
進行期:関節の隙間がさらに狭小化してくる状態です。
関節軟骨が一段とすり減ってきます。この段階では股関節に強い痛みを感じます。
関節軟骨のすり減りが大きくなるため、関節軟骨の下にある骨の一部が直接ぶつかり合うようになります。
そのような関節の異常を修正しようと、寛骨臼や大腿骨に『骨棘』を呼ばれる棘状の骨ができるようになります。
さらに骨の一部が吸収されて空洞になる『骨嚢胞(こつのうほう)』が出現します。
末期:変形性股関節症の最終段階です。
関節軟骨がほとんど消失し、関節の隙間もなくなり、骨同士が直接ぶつかり合ってしまいます。骨棘や骨嚢胞も顕著になります。この段階では強い痛みを感じることが多いですが、変形が進行して関節が動かなくなると、骨が安定して、逆に痛みを感じにくくなることもあります。
3.変形性股関節症の症状とは?
🟩初期症状:立ち上がり、歩きはじめなど動作の開始時のみの痛み、休めば改善する痛み
🟩中期症状:可動域制限が出現、しゃがみ動作、階段昇降での制限、休んでも痛みが改善しにくい。
🟩末期症状:股関節の筋肉や可動域制限も顕著になり、お尻や脚が細くなる。左右の脚の長さにも違いが出現し、腰や背中に歪みが出現する。
4.予防するためのエクササイズを紹介
変形性股関節症を予防するために様々な方法が推奨されています。
🟥 日頃から膝に負担のかからない動作を行う
🟥 股関節の筋力や柔軟性を上げる運動を心がける
🟥 適正体重を保つ
🟥 股関節に負担がかからない生活様式を心がける
🟥 足底板を活用するなど
今回は理学療法士目線での予防のために必要なストレッチをご紹介させていただきます。
1)骨盤運動
股関節の筋肉は骨盤についている筋肉が多いため、骨盤の動きを柔軟にすることで股関節への負担が軽減します。 ゆっくりと呼吸に合わせやってみましょう。
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2)もも裏ストレッチ
もも裏にはハムストリングスという大きな筋肉が付着しており、様々な動作に対して股関節の安定性に関与しています。 柔軟性が低下することで可動域の制限や痛みの要因となってしまうため、こまめなストレッチをオススメします。
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3)もも前ストレッチ
もも前には大腿四頭筋という筋肉があり、立ち座りや歩行、階段昇降などで膝や股関節を支える重要な役割を果たしています。 大腿四頭筋の柔軟性が低下すると骨盤の動きを妨げてしまい、股関節の機能障害に繋がってしまいます。
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4)背中ストレッチ(広背筋)
股関節の痛みなのに背中?と思うかもしれませんが、背中には広背筋と呼ばれる大きな筋肉がついています。 広背筋の柔軟性が低下すると、背中が丸まってしまい、お腹やお尻の筋肉が緩んで働きづらくなるため大腿四頭筋やハムストリングスに過度な負担がかかり、関節的に膝の動きを妨げてしまいます。
5.おわりに
変形性股関節症は慢性進行性の疾患です。体力の低下や柔軟性の低下によって関節への負担が増大することで膝の軟骨や半月板が摩耗し、関節の変形や症状が進行してしまいます。 症状の進行を食い止めるためにはリハビリや適度な運動が推奨されています。運動前に体の環境を整えるためにストレッチなども是非実施してみてください。 症状の進行は歩行が困難になるなど、日常生活への影響は計り知れないものになります。リハビリや運動を通して進行を遅らせたり、症状を改善させることが可能ですので、お悩みの方はこの機会に是非ご相談ください。少しでも有益な情報となれば幸いです。
【参考文献】
股関節について|役割と機能不全|T-performance【公式】
変形性膝関節症って何?|症状とエクササイズについて|T-performance【公式】
股関節の変形どこまで進んでる?変形性股関節症の進行度分類(病期分類)まとめ (physioapproach.com)
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